片対数方眼紙はリニアの横軸と対数の縦軸からなる方眼紙です(もちろん横にして軸を入れ替えて使うこともできるわけですが). 自然現象の中には,指数関数 によって記述できる関係が多くあります. この場合対数をとると と の間に直線関係が得られ非常に取り扱いが楽になるわけですが, の対数値を計算しなくても グラフが書けるように作られたのがこの方眼紙です. の値を対数軸の目盛りにしたがってプロットすると, の対数を計算して普通の(リニアの)方眼紙にプロットしたのと同じグラフが書けます.
片対数方眼紙の縦軸(対数軸)をよく見ると,図のように等間隔になる範囲が4回繰り返されているはずです(そうでない製品も存在するかもしれませんが, 皆さんが生協で買った製品では4回繰り返しです).対数をとって等間隔になるということは,この等間隔の間が一桁分ということになります ( , , , …ということです 注). 図1の例では,0.01(10 -2)から100(10 2)を目盛ってありますが,10のべき乗であれば別に1から始めても,100から始めても構わないわけです. の値を考えれば縦軸に0になる場所がないことは分かりますね.
では,等間隔ではない目盛りの中身はどうなっているかというと,図2をご覧ください.図を見れば一目瞭然だと思いますが,まさに対数目盛りになっているわけです.
ただし,実際の対数方眼紙では,1と2のあいだにはもっと細かく副目盛りが引いてありますのでご注意を.
注: はeを底にした自然対数を示し,底が10だったら と書かなきゃだめなんじゃないの?と思った方, 対数の表記についてをご覧ください.